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胃腸炎とは?

胃腸炎とは胃や腸に炎症が起きることで、主に「お腹の不調」を感じる病気です。日常的に見られる病気で、多くの場合は数日で自然に回復しますが、ウイルスや細菌などが原因の場合は治療が必要なこともあります。特に小さなお子様やご高齢の方、免疫力の低い方は注意が必要です。
症状が強い、長引く、水分が取れないといった時は当院へお早めにご相談ください。
症状
- 下痢
- 吐き気・嘔吐
- 腹痛
- 発熱
- 食欲不振 など
これらの症状は、軽く済むこともあれば、強く出ることもあります。例えば、ウイルス性の胃腸炎では突然の嘔吐から始まり、しばらくして下痢が続くケースが多いです。水分が取れず脱水状態になると、頭痛やめまいを感じることもあります。
合併症
ほとんどの胃腸炎は軽症で済みますが、まれに次のような合併症が起こることがあります。
脱水症
特に嘔吐や下痢が続くと、体から水分や電解質が失われて、脱水を起こすことがあります。体がだるい、口が渇く、尿が少なくなるなどの症状が目安です。
腸閉塞・腸穿孔
ごくまれに、重い細菌感染などで腸が詰まったり、破れたりすることがあります。激しい腹痛や高熱が出た時は、すぐに当院やお近くの医療機関を受診してください。
胃腸炎の原因と種類
胃腸炎を発症する原因は様々にあり、原因によって胃腸炎の種類も複数あります。
原因
胃腸炎の原因は主に以下の3つです。
ウイルス
ノロウイルスやロタウイルスなどが代表的で、冬場に流行しやすいです。
細菌
加熱が不十分な肉や汚染された水を介して、サルモネラやカンピロバクターなどに感染すると発症します。
その他
アルコールの過剰摂取、薬剤(抗生物質や鎮痛薬など)、食物アレルギー、ストレスなどが原因になることもあります。
種類
胃腸炎の種類は、原因によって以下の4つに分かれます。
ウイルス性胃腸炎
最も多いタイプで、主にノロウイルスやロタウイルスが原因になります。冬の時期に集団感染しやすく、感染力が強いのが特徴です。
細菌性胃腸炎
加熱が不十分な肉や魚、汚染された水などから細菌に感染する胃腸炎です。症状が重症化する傾向にあり、腸粘膜の炎症が生じると血便が出ることもあります。
薬剤性胃腸炎
薬の副作用で胃や腸が荒れてしまう胃腸炎で、特に鎮痛薬(NSAIDs)や抗生物質が原因になることがあります。原因となる薬を特定し、使用を中止・見直す時
慢性胃腸炎
過度のストレスや食生活の乱れなどが続くことで、慢性的に胃腸が炎症を起こしている状態です。
胃腸炎の検査
当院では医師の問診後に、必要に応じた以下の検査をご案内します。
便検査
便の中にウイルスや細菌がいないかを調べます。ノロウイルスなどが疑われる場合に行います。
血液検査
体内の炎症の程度や脱水の有無を確認するために行います。
尿検査
嘔吐などの症状がある場合に、脱水の程度を把握します。
胃カメラ検査
特に慢性胃炎の可能性がある場合は、胃カメラ検査を行い鑑別します。経鼻内視鏡(鼻からの胃カメラ検査)に対応しておりますので、苦痛を抑えて検査を受けていただけます。
ピロリ菌検査
胃腸炎の原因菌が、ピロリ菌の可能性がある場合は、当院で検査を実施します。
その他の検査
CT検査などの専門的な検査が必要な場合は、近隣の病院へ迅速にご紹介しておりますので、ご安心ください。
胃腸炎の治療
胃腸炎の多くは自然に回復しますが、つらい症状を和らげる治療や、重症化を防ぐための治療を検討します。
水分補給・点滴
下痢や嘔吐がある時は、スポーツドリンクや経口補水液(OS-1など)で失った水分と電解質を補うことが重要です。
もしご自身で水分補給が難しい状態の場合は、当院で点滴投与も可能ですのでお気軽にご相談ください。
点滴治療
当院では脱水症状や経口摂取が困難な方に対して点滴治療を行っています。処置室に4台のベッドを設置し、ゆったりとした環境で治療を受けていただけます。
一般的なクリニックでは100~250cc程度の点滴が多い中、当院では500ccまでの大容量の点滴に対応しています。胃腸炎による嘔吐、熱中症による脱水、体調不良で水分摂取が困難な方などに、しっかりとした水分補給を行います。
症状の程度を適切に見極め、重症の場合は迅速に専門医療機関をご紹介いたします。
食事療法
胃腸炎の症状が落ち着くまでは、脂っこいものや刺激物を避け、消化の良いおかゆ、うどんなどを摂りましょう。無理に食べず、少量ずつ食べることがコツです。
薬物療法
患者様の状態に応じて、以下のような薬剤を処方することがあります。
- 吐き気止め
- 下痢止め
- 整腸剤
- 抗生物質 など
ただし、ウイルス性の場合は下痢を止めない方が良いこともあるので、原因の鑑別を慎重に進め、最適な薬を処方しております。